青汁には「便秘解消効果」があると、よく言われます。
ただ、どうやら”全ての便秘”に良いかと言われると、そういうわけでもないようです。
そもそも便秘の原因ってなんなのでしょう?
便は健康状態を表すバロメータと言われます。
まずは原因を知り、あなたの便秘に対し「青汁が有効かどうか」を判断していきましょう。
腸の働きと排便の仕組み
腸の動きは「自律神経」が支配しています。
食べ物を食べるとまず、胃が「結腸反射」と呼ばれる信号を出し始めます。
これによって腸の「ぜん動運動」が始まります。
ぜん動運動とは、便を体外に排泄するため腸のくびれが肛門の方向へ伝わっていく現象です。
そうして直腸に便が達すると「排便反射」と呼ばれる信号が大脳に送られて便意をもよおします。
また、胃・小腸で消化された食べ物はドロドロの液状で大腸に送られ、大腸で水分がゆっくり吸収されることで便塊化(固形化)します。
それが肛門にむかうことで便が排泄されます。
便秘の種類と原因
まずは、便秘の種類とその原因について知っておきましょう。
実は便秘にはさまざまな種類が存在するのです。
【便秘の原因①】弛緩(しかん)性便秘
ぜん動運動が不十分になり、大腸の中に便が滞ることで水分を過剰に吸収し、便が硬くなる便秘です。
腸管の緊張が低下することで起こる便秘で、女性や高齢者に多く見られるタイプです。
症状として
・お腹のハリ
・肌荒れ
・イライラ
などがあります。
原因としては
・運動不足
・過度なダイエット
・食物繊維不足
・水分不足
などが挙げられます。
このタイプの便秘には青汁が有効な手段かも知れませんね。
青汁を日常生活に取り入れるだけであれば“過度なダイエット”にはならないでしょう。
また、食物繊維不足や水分不足もカバーできそうです。
【便秘の原因②】けいれん性便秘
ウサギのフンのようなコロコロした便になってしまう便秘です。
自律神経の一つである「副交感神経」が過度に興奮し、腸管が緊張しすぎてしまい引き起こされるタイプです。
症状として
・食後の下腹部痛
・下痢と便秘の繰り返し
・残便感
などがあります。
原因としては
・精神的ストレス
・環境の変化
・過敏性腸症候群
※大腸の運動および分泌機能の異常で起こる病気の総称
が挙げられます。
精神的なことから起こる便秘ですから、あまり青汁効果で解消できるタイプではないかも知れません。
でも、青汁を利用するにあたって「リラックス効果」を得ることが出来るようであれば、効果はありそうですね。
【便秘の原因③】食事性便秘
便の量が少なく、場合によっては硬いコロコロ便になってしまう便秘です。
けいれん性便秘でも似たような現象が起こると記載しましたが、あちらは精神的な部分からくるタイプ。
この食事性便秘は「食事」が原因のタイプです。
主な原因は
・食事の量が極端に少ない
・繊維の摂取が少ない
などです。
食べる量が極端に少ない場合、出来上がる便も当然少なくなります。
また、繊維の少ない食事を続けていると、腸壁への刺激が減ってしまうことから、腸の動きが鈍くなってしまいます。
青汁効果で便秘を解消できそうなタイプであると言えるでしょう。
【便秘の原因④】直腸性便秘
肛門の機能障害によって、便が直腸まで運ばれてきているのにうまく排便できない便秘です。
寝たきりの方や高齢者、または排便をガマンする習慣(痔であったり恥ずかしさから)がある人に多いタイプです。
症状として、
・(ぜん動運動を促す作用のある)便秘薬を飲むと下痢をする
・上手くいきめない
・便がとても(異常に)硬い
・排便時に痛みが伴う
・排便時に違和感を感じる
・便意を感じることが少ない
などがあります。
原因としては、
・便意をガマンすることが習慣化している
・意識的に排便しようとする際に肛門を締めてしまう
・老化(肉体的機能の鈍り)
などが挙げあられます。
青汁の効果として「アンチエイジング効果」も期待できますが、このタイプの便秘を解消するために飲むには少し効果が薄いかも知れません。
【便秘の原因⑤】器質性便秘
これまでの原因①~④は「機能性便秘」と分類されるものでした。
【機能性便秘】
・弛緩(しかん)性便秘
・けいれん性便秘
・食事性便秘
・直腸性便秘
原因⑤である「器質性便秘」は、上記4つの症状とは性質が異なります。
タイプとしては「手術の跡」や「腸のカタチ・長さ・大きさ」に異常がある人がなるものです。
なので、青汁の効果云々ではなくお医者さんに診てもらう必要がある便秘になります。
便秘と一言で言っても、さまざまなタイプや症状があるんですね。
あなたの抱えている便秘に対して、青汁が有効そうであれば青汁効果で便秘が解消できる?【part2 -青汁が便秘解消に効くワケ-】も併せて読んでみてください。